モスクワでSIMカードの購入

まとめ

  1. 2015年10月、モスクワにあるМегаФонでプリペイドsimカードを買った時のお話
  2. 店員にまずは英語で”I want a prepaid sim card.”と話す。
    ダメなら”Предоплаченные Cим-карты, Пожалуйста.“と言う。
  3. パスポートを渡し、サインして、お金払ってお仕舞い。
  4. ※標準, micro, nanoの違いはありません。simを切り離すことでどれでも対応できます。

モスクワ市内であればそこそこ英語は通じます。
可能な限り空港で買うのが良いでしょう。
シェレメーチエヴォ国際空港(SVO)の場合、一度空港の出発ロビーへ行くのが良いでしょう。確か到着ロビーは1階で、出発ロビーは3階か4階です。そこまで行けば歩いていれば確実に見つかります。


ロシアのモスクワでsimカードを購入してインターネットに繋げるまでの体験です。
この情報は2015年10月のお話で、あくまで僕が体験したことを思い出しながら書いています。
当たり前ですがsimフリーじゃなきゃできません。

英語は申し訳程度の保険的な扱いです。
モスクワでは英語は通じません。英語の案内版すらありません。

僕は
МегаФон
というお店で買いました(英語名Megafon,メガフォン)。

まずお店に入ります。
まずは店員にダメ元で英語で話しかけるのがいいでしょう。
通じれば何でもいいですが、例えば
“I want a prepaid sim card.”
とかでいいでしょう。
これでダメでしたらロシア語で、
プリペイドsimカードを下さい。

Предоплаченные Cим-карты, Пожалуйста.

と言うか、この文を見せればいいでしょう。
※スマートフォン等にgoogle翻訳のオフライン版を事前に入れておくことをお勧めします。
僕の場合はたまたま英語が通じる店員が店内にいたので困らずに変えました。

これで通じたら、どのプランがいいか、を聞かれると同時にパスポートの提示が求められます。
店員にパスポートを渡します。
その後、simカードが入ったカードの束が渡され、
「好きな電話番号を選んでくれ」
と言われます。
このプリペイドsimに付属する電話番号は(多分)ロシア国内でМегаФонの電話へ掛ける場合に使えるものです。
まぁ、掛けるつもりが無いのならば何でもいいでしょう。

2015年10月時点ではМегаФонのプリペイドsimのデータプランは5つ存在し、
199pub, 0.5GBまで, ロシアの番号でМегаФонの番号なら通じる, 通話可能時間300分
390pub, 3GBまで, ロシアの番号でМегаФонの番号と家への電話なら通じる, 通話可能時間400分
590pub, 4GBまで, ロシアの番号でМегаФонの番号と家への電話なら通じる, 通話可能時間600分
1290pub, 8GBまで, ロシアの番号全てに通じる, 通話可能時間1500分
2700pub, 10GBまで, ロシアの番号全てに通じる, 通話可能時間5000分
です。

で、サインを求められるので、サインしてお金を払って終了です。
このサインは漢字でも平仮名でもアルファベットでも何でも構いません。

最後にこんなsimカードがもらえます。
ロシアモスクワsimカード_c

時間としては10~15分程度だったでしょうか。早かった印象があります。

– 1 = 1 ?

が発端です。間違いであることは直観で分かります。
問題はどこに間違いがあるか?です。

改めて問題を書けば、
\(
\begin{align}
-1&=i\times i \\
&=\sqrt{(-1)}\times\sqrt{(-1)} \\
&=\sqrt{(-1)\times(-1)} \\
&=\sqrt{1} \\
&=1
\end{align}
\)
です。

結論を先に言えば、2行目から3行目にかけての変形がダメです。
定義域の考慮が抜けています。
なぜダメなんでしょうか。詳しく見ていきましょう。

間違いが生じるのはなぜ?


\(i\)を極座標形式で考えます。
すると、
\(
\displaystyle i=0+i=e^{i\frac{\pi}{2}}
\)

ですよね。これは正しいです。
そして次に2行目から3行目を極形式でゆっくりと書いていけば、
\(
\begin{align}
-1&=i\times i \\
&=e^{i\frac{\pi}{2}}\times e^{i\frac{\pi}{2}} \\
&=\left(e^{i\pi}\right)^{1/2} \times\left(e^{i\pi}\right)^{1/2} \cdots \mbox{2行目に対応} \\
&=\left(e^{i2\pi}\right)^{1/2}\cdots \mbox{3行目に対応}
\end{align}
\)
です。

もしも、\(e^{i\theta}\)の\(\theta\)の範囲を勝手に\(0 \le \theta \lt 2\pi\)にしていたら。
この場合、角度\(2\pi\)はこの定義域内に含まれていません。
\(e^{i\theta}\)は\(2\pi\)の周期性を持つはずだ、だから
\(
e^{i2\pi}=e^{i0}=1
\)

であるはずだ、と思ってしまうんです。
これを行ってしまうと、最後の式は、
\(
\begin{align}
\left(e^{i2\pi}\right)^{1/2}&=\left(e^{i0}\right)^{1/2} \\
&=1^{1/2} \\
&=1
\end{align}
\)

となります。

よって間違った答え\(-1=1\)が生まれます。

間違いを起こさないためには


この問題を解決するためには定義域をきちっと示してあげればいいのです。
別の複素数を掛ける場合、通常、\(\theta\)の定義域も考慮しなければなりません。
故に、厳密に書けば、
\(
\displaystyle i=e^{i\frac{\pi}{2}}\ \ \ (0\le\theta \lt 2\pi)
\)

であり、
\(
\begin{align}
-1&=i\times i \\
&=e^{i\frac{\pi}{2}}\times e^{i\frac{\pi}{2}}\ \ \ \ (0\le\theta \lt 4\pi)\\
&=\left(e^{i2\pi}\right)^{1/2}\ \ \ (0\le\theta \lt 4\pi)
\end{align}
\)
なのです。\(e^{i\theta}\)は本来, 周期関数であって多価関数であることを忘れてはいけません。
故に、定義域内に収まっていないからと言って\(2\pi\)を加える必要はないのです。
だから、形はそのままであり、計算は
\(
\begin{align}
&\left(e^{i2\pi}\right)^{1/2}\ \ \ (0\le \theta\lt 4\pi)\\
&=e^{i\pi}\ \ \ (0\le \theta\lt 2\pi)\\
&=-1
\end{align}
\)
だから、やはり\(-1=-1\)なのです。

※上の式\(-1=i\times i\cdots\)は長いので、
\(
\sqrt{(-1)^2}
\)

の値は何ですか?という問いかけでもいいと思います。
この場合、この答えは\(\pm 1\)です。どちらでも正解です。
なぜならば、\(X=\sqrt{(-1)^2}\)とおいて、
\(
\begin{align}
X&=\sqrt{(-1)^2} \\
X^2&=1 \\
&(X+1)(X-1)=0 \\
\end{align}
\)
だからです。


この問題が顕著に表れるのは数値計算です。コンピュータは定義域の考慮はできません。人為的に入れるしか手段は無く、必ず\(2\pi\)の範囲に収まっていなければならないのです。なので、数値計算で複素数を扱う場合、この問題が発生していないか確かめましょう。符号が知らない間に変わっている、軽視いているととんでもない問題になります。