散乱問題 #
本稿では散乱問題について考えます。基本的に量子力学に現れる散乱問題を扱いますが、場合によっては古典的な散乱問題を扱う場合もあります。
- クーロンポテンシャルによる散乱
- 純粋なクーロンポテンシャルは長距離ポテンシャルであり、短距離ポテンシャルとは異なり無限の距離まで影響を及ぼします。そのため、十分遠方でポテンシャルがゼロである境界条件を使用することはできず、異なるアプローチをする必要が生じます。本稿では純粋なクーロンポテンシャルのままシュレーディンガー方程式を解いた際の散乱解を導出します。